山の神 水の神
高知県に移住して今年で9年目になります。
この辺りの山の暮らしには今までの町の生活だけでは知らなかった伝統行事や、しきたりのようなものがたくさんあります。
三年連続で地域の役員を務めさせていただき、副組長、組長と続き今年は評議員。
いろんな経験を重ねながら、ゆっくりとこの集落の生活に馴染んでいくような気がします。
今日は集落の大切な行事のひとつ、「ゆずもり」に参加してきました。
ここに住みだして初めて聞いた言葉
「ゆずもり」
ゆずもりとは年に一度、その年の役員が集まり集落に流れ込む水路の点検と水の神様をお参りする日です。
このあたりは、高知の三大米どころと言われる「韮生米」(にろうまい)の生産地。
集落の道路脇や路地の裏側など、至るところに水路が通り、とても大切にされています。
朝早く、今年の役員約20名が集まり水路の源点を目指し歩きます。
源点までは、片道1時間30分ほどかかります。
前日の大雨でぬかるんでいて、道の無いような所もありますがずんずん進んでいきます。
この日、参加しているメンバーは、ほとんどが60〜80歳以上!
「足が痛い」「腰が痛い」と言いながらも、歩くスピードは全くおちません。
ここは水の神様が祀られています。
鳥居に縄を飾りつけ。
落ち葉を払い
川の「釜」と呼ばれる深くて大きな淵の上にせり出して建てられています。
ここからまた源点目指して歩き出します。
いつもなら河原で火をおこしてやるのですが今年は増水のため水路横の道で。
同じ場所です。
帰り道、見つけていた落石を素手で上げます!道具は鉄の板一枚。これは普通できません笑。
集落の行事ごと、いつも感じます。